第8回駒場ひかりらうんじ

第八回 7月17日(木)

テーマ:

前半:高NAの結像理論および関数の完全性について  於:東大生研As棟4階小会議室2(An406)

後半:まったく自由な意見交換 於:ペスカビアンカ(駒場東大前駅 西口から徒歩3分)

経過:

16:00から14名の参加でスタート.まずは東京工芸大学の渋谷眞人氏から"High NA imaging theory(Precise CD prediction)"と言うタイトルで講演がありました.光学系のNAが高くて光線の入射角が大きい場合の結像について,スカラー結像理論およびベクトル結像理論による考察がなされ,次いで実験結果が紹介されました.大きな入射角が結像理論に及ぼす影響や結像面の厚さを考える意味など,光学の深い話題についての議論が盛り上がりました.

次いで,東京大学の新井仁之氏から,”関数系の完全性について”という タイトルで講演がありました.関数系の完全性・直交性の数学的基礎と,人間の目の不完全性が錯視につながるという説明がありました.錯視の数理モデリングと,それを応用した画像処理など,視覚科学との関連について述べられました.光学でおなじみのZernike展開について数学者の視点からの解釈や物理工学者としての問題意識,エンジニアリングへの数理モデリングの応用可能性など,さまざまな質疑がなされました.

後半は駒場東大前駅西口から徒歩3分のイタリアンレストラン,ペスカビアンカで行われました.光学の問題への応用数学の適用や,そういった協力研究の経験を通して応用数学としての新規研究テーマが創出される可能性など,前半の2人の講演者からの話題を引き継いで活発な意見交換が行われました.おいしいお酒と食べ物にも満足し,第八回の駒場ひかりらうんじを終えました.