ニコンイメージングサイエンス研究部門とは
【設立の趣旨】
デジタル機器はつい最近までハイテクの代名詞であり、メードインジャパンが世界市場を席巻していました。その後の新興国の参入、資本と技術開発力の集中投下により、ハイテクがコモデティ化するに伴い、日本の相対的な産業競争力低下が叫ばれて参りました。このような状況の中でも、例えばデジタルカメラの世界市場では、日本製品が終始高いシェアをキープするなど、光学産業は伝統的に日本の強い分野です。これにはレンズというアナログモジュールの量産技術が、新規参入には高いハードルとなっている事も一因であると考えられます。
かつて大学の理学部で教えられていた光学は光学産業と直結したものでした。しかしその後の大学における光学研究/教育は、量子光学や非線形光学といった先端テーマにシフトし、「幾何光学」「レンズ設計」といった産業直結の光学は消えてゆきました。これらは専ら企業内教育に依っているのが現状です。
このような背景のもと、2006年11月、(株)ニコンの寄付により東京大学生産技術研究所に「ニコン光工学寄付研究部門」が開設されました。現役レンズ設計者による指導のもと、プロ用の設計ソフトウエアを用いてレンズ設計実習を行うなど、産業に直結する特徴ある光学教育を行ってきました。この「ニコン光工学寄付研究部門」は、2012年3月末をもって終了しました。
このたび開設された「ニコン イメージングサイエンス寄付研究部門」は、「ニコン光工学寄付研究部門」を発展的に継承するものです。特徴ある講義を継続して実施するとともに、新たな取り組みとして、将来の日本の光学技術を担う研究者と技術者の交流を活性化させる場を提供し、産学連携による世界的競争力強化につなげていきます。
【スタッフ紹介】
-
志村 努
教授
- 《ひとこと》
- ※未対応※
-
菅谷 綾子
特任教授
- 《ひとこと》
- 「ひかり」が様々な形で生活に繋がっていることをお伝えしたい
-
大内 由美子
リサーチフェロー
- 《ひとこと》
- 娘等の プレゼント植えて 目指そうかな 光と花が 揺れる庭先
-
国米 祐司
リサーチフェロー
- 《ひとこと》
- 未来に向けた技術開発を担当しており、皆様にもそれを伝えたい
-
竹中 修二
リサーチフェロー
- 《ひとこと》
- レンズ設計の面白さを伝えたいです
-
水田 正宏
リサーチフェロー
- 《ひとこと》
- 設計中、レンズが夢に出てきたらゴールは近いと思います
-
鳥取 潤一朗
協力研究員
- 《ひとこと》
- レンズ設計を体験する機会はあまりないと思うので、ぜひチャレンジしてみてください
こんな部屋です
ニコン光工学寄付研究部門は、目黒区駒場の東京大学駒場リサーチキャンパス内、東京大学生産技術研究所にあります。部屋はAn棟の5階です。多少は企業っぽくアレンジした室内となっています。
こんな教育をしています
学部学生を対象にした「全学ゼミ」におけるレンズ設計実習授業、大学院生を対象にした「光工学特論」を毎年開講します。2007年度の報告をご覧ください。
教育以外にも活動しています
本郷コンソーシアムへの参加
2007年、東京大学理学系研究科で先端レーザー科学教育研究コンソーシアムが設立されました。ここには国内企業11社が参加し、実験実習を中心とした授業を展開します。2007年度はパイロット授業が開講されました。2007年度の報告をご覧ください。
これから展開すること
問い合わせ先
ニコンイメージングサイエンス寄付研究部門 大木 裕史
住所:〒153-8505 東京都目黒区駒場4-6-1 An棟504
TEL:03-5452-6141
FAX:03-5652-6140
E-mail:opteng@iis.u-tokyo.ac.jp